米国景気を占う雇用統計に大きな注目

米国景気を占う雇用統計に大きな注目

ここでは、「外貨ex」でもっとも取引量の多い米ドルノ円の取引を例にします。米ドルノ円の取引で為替市場の参加者が注目しているのは、日本の経済指標よりも米国の指標です。

 

米国経済の状態を判断する材料として、為替市場でもっとも注目されている指標が月次の雇用統計です。これは労働省が当月分を翌月最初の金曜日、ニューヨーク時間午前8時30分に発表するものです。雇用統計は10数項目で構成されていますが、為替市場への影響がとりわけ大きいのは「非農業就業者数」と「失業率」です。

 

指標の市場への影響について注意したいのは、実際の数値よりも事前の予想との差が重視されることです。雇用統計を例にとると、非農業就業者数が予想より増えた場合はドル高の要因になります。

 

米国景気を見る上で、雇用と並んで注目されるのが消費動向です。消費大国の米国では、雇用の動きが消費に強く影響します。消費の代表的な指標が月次の小売売上高です。この伸び率が事前の予想より高いときにはドルが買われる傾向にあります。

 

最近では、米国の経常・貿易赤字という「双子の赤字」への懸念が強まっているため、商務省が発表する月次の貿易収支も市場の関心を集めています。予想に比べ赤字が少ない場合はドル高要因と受け止められます。

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最新の為替相場の動向。FX投資家は注目すべき。NY市場は米ドル売りが進行、クロス円もこの日の高値を更新!序盤、バーナンキFRB議長が議会証言で「刺激策が必要なら対応の準備がある」とし、米経済の減速が続いた際の追加金融緩和策実施の可能性に言及。これを受け、米ドル売りが加速。ドル/円が78円台へ軟化する一方、ユーロ/ドルは1.41ドル台後半へ、ポンド/ドルは1.61ドル台前半へと上昇し、クロス円も総じてこの日高値を更新した。その後、フィッシャー・米ダラス連銀総裁が「FRBは緩和的な金融政策の限界に達している」、「量的緩和第2弾の効果を疑っている」等と発言したが、市場への影響は限定的だった。